精密屋
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TT9をはじめたきっかけ
元々鉄道は小さい頃から好きでしたが,大学時代はスキーにのめり込み,書店で鉄道模型の雑誌を立ち読みする程度でした.そんなある日,雑誌で紹介された新しいカテゴリーのTT9に魅せられ,次男の中学受験も終わり,子育ても一次段落したことから,2007年頃から鉄道模型を本格的にはじめました.
精密屋の拘り
子供の頃,プラモデルをただ組み立てるだけでなく,車のシートの中空になっている背もたれを封鎖したり,リアスポイラーをプラ板で自作するなど,そのころからの凝り性の性格は未だ衰えず,メンバーからあきれられながらも拘りの模型製作を続けています.
TT9のキットは素組でもかなりの細密感のある模型ができますが,保存車両の写真,ネット検索で見つけた写真や設計図,TMS等に過去に掲載された作品の写真から,外から見える部分と蒸機のキャブ内や室内も可能な限り作り込んでいます.16番のように豊富なロストパーツは揃っていないので,ないパーツは真鍮線,帯板,角線,真鍮パイプなどを組み合わせによる自作や,16番やNゲージのパーツを流用しています.特にNゲージのパーツはサイズが合うものもあり,その選択にはIMONのホームページのパーツ検索による写真が役に立ちました.どうやってこのパーツを作るかを考える時間も楽しく,そのパーツが思い通りにできたときには,「むふふ」と一人,悦に入っています.
製作車両(順次公開していきます)
1.アルモデルのワフ90000,トラ45000,ワフ29500
過去に13mmの96を仕掛けたことがあったもののキットを完成まで製作した経験はなく,ブランクもあったことから,ワフ90000とトラ45000を練習台として製作しました.
ブレーキシリンダ,配管,ブレーキロッドなどの下回りと上回りはエッチング表現された手すりを全て削り取り,真鍮線に変更してあります.
ワフ29500:
ブレーキシリンダーとその配管は,前述のワム,トラに準じますが、手ブレーキの機構を追加してあります。ブレーキシューは、ワフとトラと異なり軸受と一体のロストパーツであったので,キットのままとしてハンガーと梁の部分をそれらに合わせて製作しました.
発電機はホワイトメタル製のパーツを改造し,車輪と繋がるベルトを表現してあります.また,蓄電池箱と付属品箱は、エッチング折り曲げによるキットのパーツは使用せず,真鍮板と帯板により全て自作しました.
室内の壁には,エコーモデルの0.3mmのSTウッドを用い,机,座席などを製作してあります。また,だるまストーブは、手芸用のビーズを用い真鍮帯板、真鍮線で製作し,網板の床に真鍮線による手摺を設け、石炭箱も設置してあります.
2.49616
北海道型の9600をTT9プロジェクトのデフ付きキットをベースに製作しました.
49616の特定ナンバーを選択したのは,
1) 実機が大井川鉄道千頭駅に静態保存されている.(トーマスのヒロに改造されてしまい,現在はない)
2) キットにナンバープレートが付属されていた.
3) 中学時代に購入した雑誌に晩年の姿の写真が掲載されていた.
4) ランボード上のエアータンク(細長いタイプ)がキットのものと一致していた.
などの理由です.
製作は大井川鉄道で2回取材した49616の227枚の写真を基に行い,見える範囲のほぼすべてのディテールをキットのパーツの加工,TT9プロジェクトのオプションパーツの利用および真鍮線,真鍮パイプ,帯板などを駆使して自作することで再現しました.
3.スハニ62
「96に牽かれる混合列車」として,前述の貨車3両に加え,TT9プロジェクトのオハニ61(スハニ62)を製作しました。
後に発売されたブレーキシュー付きの台車から型どりしてプラリペアとプラストラクトのプラ帯材から製作したブレーキユニット
4.東野鉄道:DC20
JAM出展時にワールド工芸のブースでセール品のキットを衝動買いして製作,下回りのブレーキ関係などディテールアップし,運転席も製作